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シマノのロード用11速フロントディレーラーFDの新旧違い比較解剖

パーツ

クロスバイク、ロードバイク合わせても、まだ2年ほどしか乗ってませんが、11速用のフロントディレーラーとして、シマノのFD-5800、FD-6800、FD-5801、FD-R8000を使用してきました(2年弱の期間でどんだけ?って感じですね)。現在のバイクには、5801とR8000がついています。

こちらの過去の記事でフロントディレーラーの取り付け調整について記載していましたが、改めて旧型(FD-5800、FD-6800、使ってませんがFD-9000)と新型(FD-5801、FD-R8000、使ってませんがFD-R7000、R-9100)の調整の仕方と違いについて、出来る限り初心者でもわかりやすく記載していこうと思います。

まず大前提として、

性能上の違いは新旧で無い!

とまでは言いませんが、きっちり調整出来ていればディレーラー単品での違いは非常に少ないと感じました(体感です)。

見た目は違いますが、そんなに目立つところでもないし、好みでしょうか。

後は重量ですが、同グレード比較なら新型の方が若干重くなります。

それでもやはり新型がいい!という意見が多いです。変速が軽くスムーズになるといいますが、それよりも変速調整の仕方が変わったことが大きいと感じています。
新型と旧型の調整方法の違いは、細かいところはいくつかありますが、簡単にいうと以下1点のみとなります。

シフトケーブルの張り具合の基準ポイントが変わって、非常に明確になった!!!

これ素晴らしいです。

そのおかげで

フロント変速の向上!

に繋がりやすくなっていると思います。

旧型を自分で組んだ方、シフトインナーケーブルを交換されたことのある方なら

”結構ケーブル引っ張って止めたのにテンション足りずにアウターにチェンジしない”

”ケーブル張りすぎてシフター動かない…”

”リアシフトチェンジの両端側でチェーンとフロントディレーラーが当たってうるさい”

”チェーン落ちしやすい”

等々。

なかなかドンピシャなところが見つからないんです(カピバラの腕が悪いだけかもしれませんが)。という腕や経験に調整具合が左右されやすかったんです。

新型だと、このポイントでここに合わせましょうと決まっているので、ケーブルの張り調整で迷わず、初心者でもばっちり調整が決まりやすいです。

では、ここから新旧型の違いも含めて、取り付け調整方法について書いていきます(今回は新型がメインとなるかと思います)。

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ディレーラーをフレームに取り付ける

フロントディレーラーをフレームに取り付けます。取り付け方法に基本新旧の違いはありません。シマノのマニュアルに正確な方法は載っていますが、フロントディレーラーの取り付け高さと角度をきちんとしましょう!というのがここで行うこととなります。

注意点として一つだけ。ディレーラーの種類に直付けとバンド式があります。フレームにディレーラー取り付け用の台座があれば直付け、なければバント式を選択する必要があります。その直付け、バンド式によってディレーラーの取り付け角度調整の基準が違います(最終的にはあわせますが)。こちらではバンド式の説明となりますが直付けの方はマニュアルを確認して下さい。

まずはディレーラー仮止めしてみましょう。クランクの歯とディレーラーが当たらない位置で一旦仮固定します。

その後は、以下写真上側のネジ、ロー(インナー)側調整ネジを回していくと、ディレーラーのプレートが矢印の方向に動きますので、クランクの外面とディレーラーの外面の位置がぴったり合うようにします。これはクランクとディレーラーがきちんと水平になっているのを確認するために実施するのだと思われます。

水平にならない時は、取り付けバンドのネジを緩めて、水平になる位置を探すという工程となります。

水平位置を探しつつ、固定する際に高さも意識して取り付けます。

高さについては、

   クランクのアウター歯の一番高いところ~ディレーラーの外側プレートの一番下端

の距離を

   1~3mm(なるべく狭くした方が、変速性能が上がります)

とします。

この高さに合わせつつ、クランクとディレーラーが水平になるように取り付ければ終了です。

インナーケーブルを取り付ける

ディレーラー固定が完了したら、インナーケーブルをディレーラーに取り付けていく手順となりますが、こちらは新旧で全く異なります。新型はちょっとケーブルの通し方が複雑です。

まずは旧型から。(興味のない方は、こちらから新型の説明へ飛んでください)

旧型は、書くのは簡単です。

*コンバーターのON/OFFを決めて、取り付ける
*シフターの小レバーを3回以上倒しておく(L-トリムの位置、ケーブルが一番緩む状態)
*ケーブルをコンバーターと固定ネジの間に通して、なるべく力いっぱい引っ張りながら固定する

となります。

まず前情報としては、この段階ではディレーラーの位置は、上述のディレーラー固定した時の状態(クランク外側とディレーラー外側が面一で水平の状態)となります。この状態で固定を行っていきます。

コンバーターのON/OFFは、フロントディレーラーを新品で購入するとついてくる、コンバーター判定ツール(TL-FD90)を使用する旨がマニュアルには書いてあります。しかしカピバラもそうですが、持っていない、ディレーラー単品しかないみたいな場合は、目安で決めるしかありません。その場合は、固定ねじセンターを通るようにケーブルを引っ張った時に、下記のポイントでケーブルが左右どちらを通っているかで判定するといいでしょう。センターを通るようなら、コンバーターはどっちでもいいようです。

この場合判定ポイントの左をケーブルが通っているのでコンバーターOFFにします

この場合は判定ポイントの右を通っているのでコンバーターONにします

ケーブルが右を通った時 → コンバーターON(ポッチが左側)
ケーブルが左を通った時 → コンバーターOFF(ポッチが右側)

となります。上の写真の小さいポッチがコンバーターです。裏からつつくと取り外せますので指定の方に取り付けてください。

コンバーターをどちらかで固定したら、ケーブル固定していきます。ケーブルの通るルートはマニュアルに書いてある通りです。コンバーターの左側(9時の位置)からコンバーターと固定ねじの間を通して、固定ねじ右側(3時位置)から上に引っ張り上げながら固定するイメージです。

旧型の一番のポイントはここです。

   引っ張りながら固定!

ここが肝です。可能なら誰かに手伝ってもらいたいところですが、上から自転車を押さえながら、ケーブルを引っ張りながら、ネジ固定するくらいの力加減で固定したいところです。

旧型運用を検討する人は、こちらを行った上(正確には前段階でとなりますが)で、フロント側シフトケーブルだけは最低ケーブルアジャスターかケーブル調整ボルトがないと、非常に調整が難儀します。

次が新型 です。

新型はワイヤーを通すルートがちょっと難しいです。

下の写真の穴からケーブルを出します。

固定ねじに下に沿わすようにケーブルを通していきます。

ケーブルを右方向に引っ張りながら、固定ねじを締めこみます。

ネジを締めこむ時に、下の四角に囲んだ部分が赤い線に接触した状態で締めるようにしてください。

この後、最終的にはケーブルの後処理が必要ですが、現状はこの状態でいいです。ワイヤーが長すぎるときは10cmか15cmくらい残して切ってください。

ケーブルの張り具合を調整する

旧型はとりあえず、シフター、STIを動かしてきちんと動くか確認するというイメージです。

レバー動かして、アウター(トップ)側にきちんと動けばいいです。

レバーは動いても、ディレーラーが動かないときは、ケーブルの張りが弱すぎです。もう一度ケーブル固定のやり直しです。

レバーが動かず、ディレーラーが動かないときは、ケーブル張りすぎです。あまりないと思いますが、ケーブルを緩めましょう。

適正な張りは、手でディレーラーを外側に動かした移動量を、レバー動かしたときにきっちり動くようにするのが、とりあえずの目標かと思います。この後、旧型の張り具合については、シフト調整のところできちんと行います。

次、新型については、張り調整に明確な基準があります。

T-トリムの位置にシフト調整したところで、目印の二本の線が一直線となるように、ケーブルテンション調整ネジを締めていくという手順となります。目印の線のある場所は、ディレーラー左側面の写真のところにあります。

普通にケーブルを固定したばかりでT-トリム位置にレバーを動かす(トップ位置から小レバーを一回動かしたところ)と、目印の線は上のような状態になっていると思います。

これをケーブルテンション調整ネジを締めていくと、上側の線が反時計方向に動いて重なるようになっていきます。

上の赤丸のネジが調整ネジです

上と下の線が赤丸のような感じになるはずです

ネジを締めても線が全然重ならない時は、初期のケーブルの張りが足らないので、調整ネジを緩めてから、もう一度ケーブル固定を外して引っ張りながら取り付けて、また調整を繰り返すこととなります。

新型はこれで終わりです。もうケーブル関連のネジをさわる必要はありません。

チェーンを取り付ける

旧型のマニュアルを見てみると、チェーンをいつ取り付けるのかが書かれていません。新旧どちらもですが、このタイミングでチェーンを取り付けます。

シフト調整をする

シフト調整も新型が圧倒的に楽です。

あとシフト調整をする際の調整ネジが、旧型はプラスネジでしたが、新型は2mm六角レンチへ変更となっています。もしリアディレーラーも新型にしていれば、もう調整工具にプラスドライバーは必要なくなると思います。

ではまず旧型から。

シフトレバーをL-トリム位置(ディレーラーが動いていない状態、インナー、ロー、一番奥側)にした状態でチェーンとディレーラーの位置関係を調整します。

こちらの調整をする時は、後輪リアディレーラー側スプロケットの一番大きい歯側(奥側)にチェーンをかかるよう、右シフトレバーを動かします。

マニュアルによると、この状態でチェーンの奥側とディレーラーの奥側の間を0~0.5mmにするとあります。目安としてカピバラが使用するのはコピー用紙。コピー用紙はおおよそ一枚0.1mmくらいの厚さです。2枚程度入ればいいように思います。

ロー側の位置調整ネジ(プラスネジの奥側)を回すとディレーラー動きますので適正なところに調整します。

この後は、T-トリム位置にして、またチェーン奥側とディレーラー奥側の間隔を0~0.5mmにするとあります。ここの調整をシフトケーブルの張りで調整しましょうというのが、旧型の一番の難点でしょう。前段のケーブル固定である程度適正な張りが得られていれば、大丈夫なのでしょう。ここでの調整はあくまでも微調整となります。

この後でトップ位置にレバーを動かして、今度はチェーンの外側とディレーラーの外側の隙間調整を行います。この時はリア側スプロケットの一番小さい歯(トップ)側にチェーンがかかるようにしておきます。隙間が0~0.5mmくらいとなるようにトップ側の位置調整ネジを回します。

こんな感じが旧型の調整方法です。

次、新型です

こちらは、前段階のケーブル張り調整をしたT-トリムのレバー位置にて位置調整も行います。

リア側はスプロケット最大の歯(ロー側)にチェーンがかかるようにしておきます。

この状態で、チェーン奥側とディレーラーの奥側の隙間が0~0.5mmになるよう。トップ側位置調整ネジ(向かって右側)を動かします。調整ネジの下側に丁寧に”L”と”H”の表示がありますね。いちいちマニュアルとにらめっこしなくても調整できるようになりました。

終わったら、L-トリム位置にて、チェーン奥側とディレーラー奥側の隙間を0~0.5mmになるように、ロー側位置調整ネジを動かします。リア側のチェーン位置は特に動かさなくていいです。

これで終わりです。シフトチェンジさせて各位置できちんと動作することを確認してください。

新型の方が圧倒的楽です。

このあとケーブルの末端処理をしないといけないのですが、こちらは旧型が楽で、新型は面倒です。

旧型は、ケーブル固定ネジから2cm位のところでケーブルカットして、キャップを圧着すれば終わりです。

新型は、下の写真のようにぐるっと手前から奥に回して、リンクカバー(ケーブル止めネジの上についてるカバー)の穴にケーブル通す、後はケーブルカット、キャップ付けといった感じでしょう。

シフトケーブル長めにカットだと、タイヤとこするかもしれないので、気をつけましょう。

こんな感じですが、新型の良さは伝わりましたか?

旧型は安く手に入りますが、新旧で価格差大きくないので、新型導入おすすめです!

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